現在パリでは連日熱戦が繰り広げられています。この一日のためにすべてを捧げ、怪我などの試練を克服し、見事大輪の華を咲かせるアスリートの姿に胸を打たれます。
8月に入りお盆シーズンとなりました。お盆といえば蓮の華といいたいところですが、暑い気候のせいかお盆まで持ちそうにありません。蓮のいのちは一日。泥の中からす~っと伸びて、ふわ~と咲いて、一瞬の輝きを見せてひらひらと散る。あまりに儚いドラマです。
そんなきれいな蓮の華も泥なしには存在しえません。
華を咲かせることができなくとも、その辛い経験や喪失感、悔しい思いが次に華を咲かせる糧になります。また同じ立場にある者の気持ちを理解できるようになります。新しい世界が見えるようになります。泥は心を豊かにさせ、人を何倍も成長させます。
ブッダが示すのは、否定し、忘れ、避けるのではなく、受け止め、抱えて生きる生き方です。