西山三派説教大会

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浄土宗には大きく分けて知恩院を総本山とする鎮西派(ちんぜいは)と西山派(せいざんは)があります。さらに西山派は長岡京の光明寺を本山とする西山浄土宗、新京極の誓願寺を本山とする深草派、そして我々が属する永観堂禅林寺を本山とする西山禅林寺派から成っています。

 

12月10日、誓願寺を会場に西山三派の宗派を代表する3人の説教師が30分の説教を披露する説教大会が開かれ、私も聴衆として参加してきました。三者三様のお説教で大変勉強になりました。

 

お笑いが好きでよく見ますが、説教と漫才は相通ずるものがあります。限られた時間枠の中で、いかに聴衆の心をとらえるか。話題選び、話の組み立て、声の調子、緩急など、何度も何度も場を重ねながら自分のものに仕上げていく。一点だけ違うとすれば、お説教はその名の通り、必ず仏の教えが説かれなければなりません。実はこの度の会場の誓願寺は落語発祥の地として知られています。誓願寺第55世の安楽庵策伝上人は、小難しくなりがちなお説教に笑い話をいれながら、分かりやすく親しみやすいお説教をされました。それらの話を集めた「醒睡笑 (せいすいしょう)」が後世に落語のネタ本となったことで、策伝上人は落語の祖と称されるようになりました。