「私はあなたがたを深く敬います。決して軽んじません。なぜなら、あなたがたは皆、菩薩の道を歩まれ、将来は必ず仏になられるからです」(『法華経』)
常不軽菩薩という方は会う人会う人皆に、こう言って礼拝していたといいます。目の前に現れていきなりこんなことを言われたら「なんだおまえ?」と思わず一歩引いてしまいそうです。しかし軽蔑する人がいても、嘲笑う人がいても、決して腹を立てることなく、こう言っては礼拝を続けられました。心揺れることなく、ただ一心に、そして人を選ぶことなく。先入観、好き嫌い、合う合わない、利害関係など様々なフィルターをかけなければ気が済まない私たちには常不軽菩薩の生き方に学ぶところが大いにありそうです。