「あなたに何が分かるっていうのよ!」
ドラマでよく出てくる台詞です。
今月のことばは、『仏説無量寿経』に出てくる「無有代者」。誰も代わってくれないということです。人はどんな苦しみや悲しみに遇おうが、自分自身がそれを引き受け、生きていくしかないのです。
誰もが人には言えぬ悲しみを抱えて生きています。お釈迦さまは、否定し、避けるのではなく、受け止め、抱えて生きよと言います。
慈悲という言葉があります。「慈」は楽、安心、安らぎを与えること。「非」は苦を取り除く、和らげることです。仏教で「悲」という字は自分が悲しいという意味ではありません。他人の悲しみや苦しみを自分のことのように思い、なんとか取り除いてあげたい、力になってあげたいと思う心のことを言います。仏はこの気持ちがあまりに強いので、その心は大慈悲ともいいます。
辛い経験が私たちの仏の心を育てているのです。
